capra 曰く、 NASAは、現在開発中の次世代有人宇宙飛行計画「コンステレーション計画」にて、長さや重さの単位として「ヤード・ポンド法」を継続して採用することを決定したとのこと(New Scientist、本家/.より)。 開発中の次世代宇宙船の設計が現在のスペースシャトルに由来している上、単位系を変更するには予算が足りないということが採用継続の理由のようだそうです。30年前に作られたシャトルのドキュメントや設計図、またソフトウェアなどは全てポンドやフィートで記述されているとのこと。しかしこれらを全て国際単位系に換算するには合計3.7億ドルもかかるとのことで、この金額は2009年にスペースシャトル打上げに使われる費用の半分近くにもあたるという。NASA広報のGrey Hautaluoma氏曰く「国際単位系換算にかかる費用は我々の支払える額を超えていることが明らかとなった」とのことで、コンステレーション計画での国際単位系への移行は見送られることになったらしいです。 単位系の相違が一つの原因となり、NASAは1999年に火星探査機「マーズ・クライメイト・オービター」を失っている。また、2006年には無人宇宙船「DART」がドッキング相手の軍事衛星に衝突する事件があったが、この背景にも単位系の違いがあったとのこと。国際単位系への移行はNASAが今後も継続して取り組んでいかなければならない課題のようである。 すべて読むサイエンスセクション宇宙 関連ストーリー: HDDの容量が少ないと訴訟 2003年09月19日 「米国の理科教科書には間違いがたくさん」と専門家が指摘 2002年11月05日 Kilobyte VS Kibibyte 2001年11月11日
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